心霊・超常現象

ヴォイニッチ手稿の新たな解読法が発表される【2019年版】

15世紀に発見された未解読の古文書「ヴォイニッチ手稿」。アラン・チューリング等、これまでに様々な暗号解読の権威達が解読に挑んでは挫折していった手強い品物です。

意味不明な書物に出会った時、何が書かれているのか気になるのが人間の性分で、ヴォイニッチ手稿はコレまでに沢山の解読方法が提唱されてきました。

現在も決定打となる解読法が解明されていないヴォイニッチ手稿ですが、2019年5月に新たな解読法が提唱されました!

今回は、新たに解明されたヴォイニッチ手稿の解読法について調査しました。

ヴォイニッチ手稿とは

Gellinger / Pixabay

ヴォイニッチ手稿とは、1404年~1438年頃に作成されたと考えられている謎の書物です。

古物商のウィルフリッド・ヴォイニッチが発見した事から、「ヴォイニッチ手稿」と呼ばれるようになりました。

ヴォイニッチ手稿には、植物学・天文学・医療学と考えられる内容が240ページにも渡って記されています。

しかし使用されている言語の解読には至っておらず、どのような事が記されているのかは未だにわかっていません。

ヴォイニッチ手稿の中身を一部ご紹介

謎に包まれたヴォイニッチ手稿ですが、現在はインターネット上で誰でも閲覧する事が出来るんです!

特に有名なのはイェール大学が提供している「Voynich Manuscript」というサイトですが、ページ送りが出来ませんので、「The Voynich Manuscript」というサイトがオススメです。

どちらのサイトも全ページの閲覧とダウンロードが出来ますので、使いやすいサイトで閲覧してみてくださいね。

The Voynich Manuscript」で公開されているヴォイニッチ手稿のデータは低画質版なので、画像を拡大すると画質が荒くなってしまいます。

綺麗なデータで閲覧したいという方は、少し表示が重たくなってしましますが、「Voynich Manuscript – High Resolution Scans」で、高画質版のヴォイニッチ手稿を見る事が出来ますよ。

更に、ヴォイニッチ手稿は書籍版のレプリカも販売されています。データではなく、実際にページを手でめくって楽しみたいんだ! という方も満足出来る商品です。

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ヴォイニッチ手稿は全部で204ページに及ぶ大作なので、今回はヴォイニッチ手稿の中身を少しだけご紹介します。

植物学の画像

引用:The Voynich Manuscript

ヴォイニッチ手稿に記されている植物学のページの一つです。見た事もないような植物と文字がビッシリと羅列されていますね。

植物について図鑑と同じ要領で書かれた説明書きなのでしょうか……?

天文学の画像

引用:The Voynich Manuscript

こちらは天文学について書かれていると思しきページです。ヴォイニッチ手稿について調べてみると高確率で遭遇するページではないでしょうか?

このページに限らず、ヴォイニッチ手稿では、見開きに袋とじのようなページが挿入されている部分も複数あります。

医療学の画像

引用:The Voynich Manuscript

こちらは医学について書かれていると考えられているページです。ページ一杯に書かれた謎の文字に圧倒されますね。

右ページの下部に書かれている女性の挿絵も、ヴォイニッチ手稿界隈で有名なイラストの一つです。

これまで提唱されてきたヴォイニッチ手稿の解読方法

ヴォイニッチ手稿を解読しようと試みた人は、今までに沢山います。

暗号解読のスペシャリストと呼ばれるアラン・チューリングもヴォイニッチ手稿の解読に挑みましたが、残念ながら完全な解読にはいたりませんでした。

ヴォイニッチ手稿で使用されている言語として考察されているのは

  • 人工言語
  • フラマンクレオール語
  • ラテン語の変種
  • テュルク文字
  • デタラメな言語でそもそもイタズラ

主にこの五つです。

最後のデタラメ説は元も子もないような気がしますが、それぞれの考察でキチンと裏付けがされているので、その説の根拠を見るだけでも楽しいですよ。

ヴォイニッチ手稿の新たな解読法が発表される!

今まで多すぎるくらい発表されてきたヴォイニッチ手稿の解読方法ですが、言語学者のジェラルド・チェシャー氏が2019年に新たな解読方法が発表しました。

チェシャー氏によると、ヴォイニッチ手稿で使用されている言語は「ロマンス祖語」だというのです。

ヴォイニッチ手稿ロマンス祖語説! でもロマンス祖語って一体何?

チェシャー氏が提唱したヴォイニッチ手稿ロマンス祖語説。でも、ロマンス祖語という言語は耳慣れないですよね。

ロマンス祖語は中世の地中海域で使用されていた言語で現在は絶滅してしまった古代の言語です。

現在のポルトガル語、イタリア語、フランス語やスペイン語の元になった言語とも言われており、ロマンス祖語が現代の言語に及ぼした影響の大きさを想像する事ができますね。

チェシャー氏がヴォイニッチ手稿で使用されている言語をロマンス祖語だと断定したのには次のような理由があります。

ヴォイニッチ手稿の文字形態とロマンス祖語の特徴が一致している

ヴォイニッチ手稿に記されている言語には、ks,sh,ky等の二重子音がなく、どれも小文字で書かれているという特徴がありました。

これらの特徴に加え、ヴォイニッチ手稿には、発音表記を簡略化するために二重母音(ou、ai等)や三重母音(fire,tire等)が使用されていました。

ヴォイニッチ手稿に書かれているいくつかの文字にはアクセントを現す記号も記されている事も分かっています。

こうした特徴はロマンス祖語にも見られるため、チェシャー氏は、ヴォイニッチ手稿はロマンス祖語で書かれた書物ではないかという結論に至りました。

ヴォイニッチ手稿の使用言語を特定するのに100年以上かかった理由は?

ヴォイニッチ手稿とロマンス祖語にここまで共通点が沢山あるなら、もっと早い段階で解読されても良いんじゃないかと思いますよね。筆者もそう思います。

より詳しく調べてみると、今回新たに追求されたロマンス祖語は、庶民の間で使用されていた言語ではあったのですが、政府や協会、王室では使用されませんでした。

そのため、ロマンス祖語は重要な文書等で使用される事がなく、文字媒体で記録されている資料がほとんど残っていません。

書き言葉として重要視されてきたラテン語と違い、ロマンス祖語は軽視されてきた歴史があるため文字として残される事がなかったのです。

もし、チェシャー氏の提唱した説が正しければ、ヴォイニッチ手稿は文字媒体でのロマンス祖語を解読する重要な資料になりえるかもしれませんね。

ヴォイニッチ手稿はアラゴン王国の王妃のために作成された?

Image by Pexels from Pixabay

ヴォイニッチ手稿の解読法が分かったと豪語するチェシャー氏ですが、それではヴォイニッチ手稿は一体何のために作成された書物なのでしょうか。

チェシャー氏がいうには、アラゴン王国の王妃マリア・デ・カスティーリャのための参考資料として作成された可能性が高いとの事です。

この仮定を裏付ける証拠として、ヴォイニッチ手稿にはアラゴン王国のマリア王妃とその臣下が貿易交渉をしている場面が描かれている事が挙げられます。

アラゴン王国は、現在のスペインがある位置に存在していたため、ロマンス祖語が使用されていた地域と一致しています。

王室向けのラテン語ではなくロマンス祖語が使用された理由については、ヴォイニッチ手稿があくまでも参考資料だからマリア王妃が気軽に読めるように配慮したという事情が考えられています。

その他にもヴォイニッチ手稿に記されている地図には、イタリアの西海岸で発生した火山噴火と王妃の指導で行われた救助活動が描かれているページも存在しています。

発表されたヴォイニッチ手稿の解読法に懐疑的な意見も……

信憑性の高そうなヴォイニッチ手稿ロマンス祖語説ですが、この定説に否定的な意見も見られます。

ヴォイニッチ手稿は、割と常に「解読成功したぜ」という報告がなされているので、今回も今までの雑兵の一つではないのかという見方を増長していると思います。

そのため、世間ではチェシャー氏の定説は自己満足の希望的観測に過ぎないのでは……と一蹴されているのが現実です。

割と説得力のある報告なだけに、「いや、違うやろ」と一蹴されてしまうのは何だか寂しいですね。まぁ、解読方法が分かったという報告があっても、完全解読に成功したという報告は見た事がないので、そうした結論に至るのも仕方ないといえば仕方ないと思います。

史上最高の頭脳と称されたアラン・チューリングでも解読出来なかった書物なので、新しい定説が発表されるたびに否定的な意見が出るのは仕方ないのかなと感じました。

まとめ

ヴォイニッチ手稿の新しい解読法についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?

新しく提唱されたロマンス祖語説は、ヴォイニッチ手稿が作成されたと言われる時代や地理に基づいた仮定が立てられていて思わずのめり込んでしまいますよね。

現在は「有り得ない」と言われているロマンス祖語説ですが、もし、チェシャー氏の仮設が正しければ、アラン・チューリングでさえ成し得なかった偉業をチェシャー氏が成し遂げたという事になりますよね。

チェシャー氏の定説に批判が殺到した事により、彼はブリストル大学から距離を置かれてしまいましたが、チェシャー氏には解読作業を是非続けて欲しいものです。