宗教

ユダヤ人になりたい人必見|初心者にやさしいユダヤ教入門編

ユダヤ教って何だろう

ユダヤ教は古代中近東で勃興した一神教で、これまで多神教が一般的だった宗教に新しい概念をもたらした民族宗教です。

タナハとよばれる聖典を用い、後に勃興したキリスト教にも大きな影響を与えました。

ユダヤ教は「選民思想」とよばれる思想を持っていますが、この思想に人種差別的な意図はなく、ユダヤ教を信仰する人々をユダヤ人と呼んでいるだけで、実に様々な肌の色のユダヤ教徒が存在しています。

また、ユダヤ教を信仰していない方でも、後天的にユダヤ教へ改宗した場合はユダヤ人して認められます。

今回は三大一神教として知られる宗教の中で最も古く、そして少し個性的なユダヤ教についてご紹介します。

参考文献

【中古】 現代人のためのユダヤ教入門 /デニスプレガー,ジョーゼフテルシュキン【著】,松宮克昌,松江伊佐子【訳】 【中古】afb
created by Rinker

ユダヤとは何か。 聖地エルサレムへ (Pen books) [ pen編集部 ]
created by Rinker

ユダヤ教とは

ダビデの星と旧約聖書
ヤハウェ
聖典タナハ
生地エルサレム
勃興紀元前1,300年~紀元前500年頃
開祖モーセ
信者数約1,500万人

ユダヤ教は、世界三大一神教の一つに数えられる世界的に有名な宗教です。

勃興は紀元前1,300年~紀元前500年頃と古く、世界三大一神教の中で最も古い歴史を持つ宗教としても有名です。

ユダヤ教の戒律

きらびやかな装飾
  1. 主が唯一の神であること
  2. 偶像を作ってはならないこと(偶像崇拝の禁止)
  3. 神の名をみだりに唱えてはならないこと
  4. 安息日を守ること
  5. 父母を敬うこと
  6. 殺人をしてはいけないこと(汝、殺す勿れ)
  7. 姦淫をしてはいけないこと
  8. 盗んではいけないこと
  9. 隣人について偽証してはいけないこと
  10. 隣人の財産をむさぼってはいけないこと

引用:Wikipedia

神の存在を疑う珍しい宗教

嘆きの壁に額を押し当てる超正統派ユダヤ人

ユダヤ教はヤハウェを唯一神とする一神教ですが、他の一神教のように無条件に神を崇拝する事はありません。

ユダヤ人にとって、神(ヤハウェ)の存在に疑問を持つ事と模範的ユダヤ人である事は矛盾しないからです。

むしろ、ユダヤ教は無条件に神の存在を狂信する事を嫌います。

なぜなら、神は手元にあるお金や机、犬猫等と同じように存在を物理的に証明出来ないからです。

我々人間が神の存在を証明出来ないのは、神ご自身の意思によってそうされているのかもしれませんし、神という存在が未熟な人間にとって高尚すぎるという可能性もあります。

つまり、我々人間が神の存在を証明出来ない限り、神に対して懐疑的な意識を持つ事は至極当然の事で、逆に無条件に神を盲信し崇め奉る事は奨励されていないのです。

ユダヤ人と無神論者の関係

嘆きの壁に祈りを捧げるユダヤ人

ユダヤ人が神という存在に懐疑的である事をご説明しました。

それでは、神の存在に疑問を抱いているユダヤ人はなぜ唯一神ヤハウェを信仰しているのでしょうか。

ユダヤ人と無神論者は一体何が違うのでしょう。

ユダヤ人が神の存在に疑いを持ちながら、唯一神を信仰するもっとも大きな要因は

道徳的価値観(モラル)

の存在です。

神という超自然的な存在がなければ、我々人間が持つ善悪という価値観は存在しません。

万が一、そういった価値観が存在していたとしても、それは

  • 好きか
  • 嫌いか

という極めて主観的な判断基準であった事でしょう。

そこに「神」という絶対的な存在を用意する事によって、ユダヤ人達は客観的な倫理観を持つ事が出来たのです。

ユダヤ教とキリスト教の違い

これまでユダヤ教の基本的な情報についてお伝えしてきました。

ユダヤ教は中東生まれの一神教という事もあり、後の歴史で登場したキリスト教にも多大なる影響を与えています。

ユダヤ教とキリスト教の共通点
  • 中東発祥の宗教
  • エルサレムを聖地としている
  • 神は唯一にして全知全能の存在

ユダヤ教とキリスト教にはこうした共通点が存在するわけですが、今日では全く違う宗教として扱われています。

この二つの宗教は信仰内容に類似点はあれども細かい点で様々な相違点があります。

ユダヤ教とキリスト教の相違点
  • イエス・キリストに対する解釈
  • 聖地エルサレムのバックストーリー

特に大きな違いとして挙げられるのがこの二つです。

下記の記事で詳細を詳しくまとめているので、気になった方は下記記事をご参照くださいませ。

ユダヤ人になる方法

祈りを捧げる少女ユダヤ教には、他の三大一神教(キリスト教、イスラム教)には見られない「選民思想」という独特な価値観があります。

これは、平たく言えば

ユダヤ教徒
ユダヤ教徒
我々ユダヤ人は神に選ばれた民であり、神は我々ユダヤ人のみを救ってくださる。

という考え方です。

現在はユダヤ人であっても「無宗教者」「無神論者」と公言する人も増えており、昨今の宗教学者の間では、この考え方に否定的な意見も出ています。

ユダヤ人=ユダヤ教徒」という方程式は近い将来覆されるのかもしれません。

ユダヤ人とは一体どういった人の事を指すのでしょうか?

ユダヤ人の定義

嘆きの壁に祈りを捧げるユダヤ人

どういった人物が「ユダヤ人である」と定義づけられるか。

もっとも簡単な方法はユダヤ人夫婦の間に子供として生を授かる事です。

しかし、我々人類は生まれる家庭を選ぶ事は出来ません。

どれだけユダヤ教の教えに共感していても、ユダヤ人の家庭に生まれる事が出来なかった人物は、ユダヤ教徒として生きる事は許されない事なのでしょうか。

決して簡単ではありませんが、他宗教の家庭の生まれである人物であっても、ユダヤ教が定めたプログラムをこなす事が出来ればユダヤ人になる事が出来ます。

非常に大雑把な表現をすると、ユダヤ人とは

  • ユダヤ人の血統を受け継ぐ者

ではなく

  • ユダヤ教を信仰している者

となるわけです。

とても好意的に捉えれば、現在はユダヤ教を信仰していない人でもユダヤ教に改宗してしまえばユダヤ人になれるという事。

それでは、ユダヤ教徒になるためには具体的にどのようなプロセスを踏む必要があるのでしょうか。

ユダヤ人になるために

ユダヤ教は、他宗教からの改宗者を暖かく歓迎してくれる宗教ですが、だからといってユダヤ人になるのは容易ではありません。

キリスト教のように洗礼を受ければそれでOKという訳ではないのです。

ユダヤ人になりたいと思ったら、まずユダヤ教学校へ入学し、

  • ユダヤ教の掟・協議
  • タナハの理解
  • ヘブライ語

これらをみっちりと学習する必要があります。

あなたが男性であれば、割礼と呼ばれる非常に厳しい儀式を執り行わなければいけません。

割礼(かつれい)とは、男性器の包皮を切り取る儀式です。
ユダヤ教では、ユダヤ人の家庭に男子が生まれた場合、生後8日以内に割礼の義を行うように説かれています。

上記に加えミクベとよばれる沐浴場で冷水による清めの儀式を受け、最終的にラビと呼ばれる宗教指導者に認められて初めてユダヤ人となれるのです。

ユダヤ人になるために行う儀式・プロセスは他宗教と比べ非常に過酷です。

そのため、非ユダヤ人が様々なプロセスを経てユダヤ人となるのは非常に珍しいケースだと言われています。

ユダヤ人によるシオニズム運動について

荒野に佇むイスラエル国旗

ユダヤ教の歴史を語る上で切っても切れない話題が「シオニズム運動」です。

シオニズムを日本語に直訳すると「領土主義」となります。

つまり、シオニズム運動とはユダヤ人が神に与えられた約束の土地(エルサレム)に、ユダヤ国家を再建する事を目的とした運動です。

約3,500年前、ユダヤ人は現在でいうパレスチナ地方にユダヤ国家を建設していましたが、ユダヤ人のルーツであるヤコブがエジプトに移り住んだ事で、約束の土地を失う事になります。

その後、ユダヤ人は

  • 十字軍遠征
  • ナチスドイツによる民族浄化

等、現在にいたるまで非常に激しい迫害を受ける事になりました。

長きに渡り理不尽な扱いを受けたユダヤ人は

ユダヤ人
ユダヤ人
我々が不当な扱いを受けているのは「約束の土地エルサレム」に国家を築いていないからだ。
聖地エルサレムを取り戻す事が出来れば、ユダヤ人は神の恩恵を受ける事が出来る。

そう考えるようになります。

こうした考えがユダヤ人間で広がり、彼らは約束の地を取り戻すため激しく抵抗・運動する事になりました。

熾烈な領土争いの末、ユダヤ人はイスラエル国家を建立する事に成功しましたが、ユダヤ教の聖地であるエルサレムは

  • キリスト教
  • イスラム教

とも聖地を同じくしているため、現在も異教徒との紛争が絶えず続いています。

世界的に悪名高いイスラム過激派が過激なテロ行為を繰り返しているのも、始まりはこの領地紛争なのです。

まとめ:ユダヤ教は古代の人類に倫理観をもたらした宗教

嘆きの壁でタナハを読むユダヤ教徒

今回は最も古い宗教の一つであるユダヤ教をご紹介しました。

ユダヤ教は、三大一神教の一つですが、世界的に多くの信者を獲得しているキリスト教やイスラム教と比較してみると非常に小ぢんまりとしていて、閉鎖的な印象を受けます。

こうしたイメージは、容易にユダヤ教へ改宗できない事やキリスト教、イスラム教には見られない選民思想という独特な価値観があるからではないかと感じました。

ユダヤ教は、紀元前に勃興した世界的見ても非常に長い歴史を持つ宗教で、この信仰が当時の人類の倫理観を確率したんじゃないかなと考えています。

ユダヤ教の教えやストーリーはとても膨大なので、本記事でユダヤ教に少しでも興味が沸いた方は、是非タナハ等でユダヤ教の協議に触れてみてくださいね。

参考文献

【中古】 現代人のためのユダヤ教入門 /デニスプレガー,ジョーゼフテルシュキン【著】,松宮克昌,松江伊佐子【訳】 【中古】afb
created by Rinker

ユダヤとは何か。 聖地エルサレムへ (Pen books) [ pen編集部 ]
created by Rinker